妊娠中の食事制限・体重管理・食べた方がいいものはなに??

妊娠中の食事を悩む女性

妊娠中の食事、気になりませんか?

私の住んでいる地域では妊娠が分かると、妊娠中に理想的な食事のレシピが貰えます。しかし酷いつわりの最中、そのレシピは残酷に思えるほど丁寧に手間をかけて作るお料理でした。

栄養のことを考えれば、手作りの食事がいいだろうと思う反面、自分が作る食事の栄養バランスについては疑問のまま。

反面、栄養バランスがいいとされるレシピは、つわりや妊娠中でホルモンバランスが崩れている中、読むのすら大変に感じました。

初産の時はこんなことで子供が育つのかと心配し、二人目の時は上の子の相手をしなくてはならず、食事も上の子が好むものになりがちで、「栄養なんか分からない!」と、投げやりになったことすらありました。

その上、大変さから外食や簡単な食事に頼っていると、体重が増え過ぎ、産婦人科で注意を受ける始末でした。皆さんもそれぞれ辛い思いをしておられることだと思います。

そこで私が産婦人科で学んだ妊娠中の体重増加の危険性や、食事管理の心構えについてご紹介します。妊娠初期から中期、特に重要だとされる栄養素、葉酸についても調べましたので参考にしてください。

妊娠中に体重増加が止まらない!!

妊娠中、理想とされる体重増加は、標準的な体系の人で7~12㎏と言われています。痩せている人は9~12㎏程です。太っている人は、なるべく体重を増やさないまま、妊娠生活を送るよう指導されることもあります。

しかし、食べづわりや、ストレスから食べ過ぎてしまったり、食事の嗜好の変化から体重が増えてしまったという方も多いのではないでしょうか。かく言う私も、妊娠中にはなぜかフライドポテトがどうしても食べたくなり、何度もファストフードのお店にお世話になったものです。

妊娠やつわりと聞くと、さっぱりしたものを食べたくなるイメージがりますが、私のように脂っこいものや、塩辛いものが食べたくなるケースも意外と多いとのこと。ちなみに二人目妊娠の時に食べたくなったのは明太子でした。

一人目妊娠時、何も知らずフライドポテトをヘビロテしていた私。当然、体重は増えます。産婦人科の先生にもいい顔はされませんでした。その時に聞いた体重増加のリスクについてお話します。

体重増加の危険性

妊娠してから、周囲の方に「赤ちゃんの分もたくさん食べなさい」と言われるようになったという方も多いのではないでしょうか。

これが正しかったのは、まだ日本全体が貧しく、食事も質素だったころのことだそうです。
現在は食事の栄養価も高く、妊娠中の肥満による様々なリスクも分かってきています。

妊娠中毒症(妊娠高血圧症候群)

私が通っていた産婦人科では、検診のたびに検尿を実施していました。
この検尿には妊娠中毒症、または妊娠高血圧症候群の症状の一つである、タンパク尿が出ていないかチェックする意味もあったそうです。
妊娠中毒症の原因は、肥満や塩分の過多です。
妊娠中毒症は、赤ちゃんに酸素や栄養を送るための胎盤に影響し、その機能を低下させてしまいます。
充分に酸素や栄養が届かなくなると、赤ちゃんは早産や未熟児になり、ひどい場合には母子ともに命の危険にさらされます。

タンパク尿の他、高血圧やむくみなどの症状にも気を付け、食事の量やバランスにも配慮してください。

妊娠糖尿病

妊娠糖尿病の話もとても怖かったのを覚えています。妊娠中、お母さんの血糖値が上昇しすぎると、お腹の赤ちゃんまでが皮下脂肪をたっぷり蓄え、太ってしまいます。

4000gを越す巨大児になってしまうと、出産のリスクが高まり、緊急帝王切開になってしまう可能性もあります。

また、妊娠糖尿病が原因で大きくなってしまった赤ちゃんは、大きな体とは裏腹に、内臓機能などが未熟なまま生まれるそうです。

食べやすいからとついつい甘いものを食べてしまう人や、もともと血糖値が高い人は特に要注意だと聞きました。

難産
妊娠中の肥満は、膝痛、腰痛の他、微弱陣痛などの難産にも繋がるそうです。妊娠後期に体重が増え過ぎた時、助産師さんに「産道にも脂肪が付いて難産になるよ」と指摘され、恐怖したことは忘れられません。

産道に脂肪が付くと、出産のときに赤ちゃんが降りてきにくく、出産が長引いたり、赤ちゃんが酸欠になる恐れもあるとのことでした。産道に付いた脂肪に赤ちゃんが埋もれて苦しむなんて、考えたくないはずです。

妊娠中体重を増やさない方法

理想の体重増加とは?

妊娠中を通してどの程度の体重増加が望ましいかは、妊娠前のBMIによって変わります。BMIは「妊娠前の体重÷(身長×身長)」で求められます。

私は最初に産婦人科を受診した時にこれを計算してもらい、先生から「最終的に10㎏くらい体重が増えるように」と言われました。

BMIが18.5~25.0未満の標準体型の場合、理想の体重増加は7~12㎏くらいだと言われています。
「10㎏くらい」と言われたのは「12㎏まで大丈夫」と思ってしまうと体重が増えやすいため、10㎏位を目安にしたほうが体重管理をしやすいという考えからの指導でした。

妊娠期間は10カ月ほどですから、1カ月に1㎏位増えるように調整する計算になります。

臨月の赤ちゃんの体重はおよそ3㎏、さらに羊水や胎盤、妊娠中に増える血液などを合わせると、総重量は7~8㎏ほど。

この7~8㎏が妊娠中必ず増えるべき赤ちゃんの重さなのに対し、先生が目指すよう言われたのは10㎏。この差の2~3㎏は、出産や産後の子育ての際、お母さんの体力を保つために使われます。

初産の分娩にかかる時間は平均15~16時間。この間痛みに耐え、大量の汗をかいて、へとへとになりながら出産をします。
さらに産後は、母乳を作り、赤ちゃんを守り育てる大役も残されています。正直、産後は忙しすぎていつご飯を食べていたのかも覚えていません。
モデルさんや女優さんのようなスリムな経産婦さんに憧れたりもしますが、やはりお医者さんの指示に従って、少しはエネルギーを蓄えておいたほうが安心です。

「痩せる」という意識ではなく、「体重を増やさない」ことを意識するほうがいいようです。

運動でダイエットはNG!

「たくさん食べてしまうから、運動してカロリーを消費しよう」と思う方もいるでしょう。私も例にもれず、妊娠中にダイエット目的でウォーキングをしていました。妊婦さんにウォーキングは安産にも繋がるし、とてもいいと聞きますよね。

しかし、何事にも限度はあります。普段ほとんど運動をしていなかった私は、ウォーキング中に家から離れたところで突然お腹が張り、歩けなくなってしまったこともありました。

幸い大事には至りませんでしたが、妊娠中の運動は医師の指示に従い、すぐに休める環境を整えておかなければならないと身に染みた出来事です。

それからは家の中の雑巾がけなどを運動にしていました。家もきれいになるし、すぐ休めるので一石二鳥でしたよ!

妊娠前から運動の習慣があった場合にも、医師に相談し、軽い運動にとどめてください。ダイエットを目的にするのではなく、出産へ向けて体力をつけることや、気分転換を目的に活動することが大切です。

食事の管理

流行の糖質制限ダイエットなども考えものです。もちろん、健康を考えて甘いものを減らすことや、主食を減らす程度なら大丈夫なのですが、糖質をことごとくシャットダウンするのはやりすぎです。

お腹の赤ちゃんの栄養が足りなくなると、赤ちゃんの体の中に飢餓遺伝子が生まれ、将来生活習慣病になりやすい子供になるという研究結果もあります。

また、赤ちゃんはお母さんの体の栄養素を、お母さん自身より優先的に摂取しているので、お母さんが貧血になったり、栄養失調になってしまうこともあります。私自身、何度か低血糖でフラフラになりました。

いくら体重を増やさないようにしたくても、食べないことでダイエットするなんてもってのほかです。一般的に健康的なダイエットに必要と言われる、低カロリーで高タンパク質な食事が妊娠中の食事管理にも必要になってきます。

食べたものがお母さんの体や赤ちゃんの体にとってどんな栄養なのか、必要な栄養なのか、過剰に摂りすぎている栄養なのかを、常に考えるのは大変ですが、頭の片隅に置いておくと、体重増加への歯止めになります。次章の、妊娠中に食べても太りにくい食べ物も参考にしてください。

妊娠中に食べても太らない食べ物は?

太りやすい食べ物

私が一人目妊娠中に食べたくて仕方がなかったフライドポテトは、高カロリーな食べ物の代表選手ですね。
他にも、
・バターやお砂糖をたくさん含んだケーキやチョコレート、クッキーなどの洋菓子
・揚げ物
・麺類
・菓子パン
などが太りやすいものとして挙げられます。

特に麺類や菓子パンなどは、妊娠中でも調理の手間がなく食べやすいため、そればかり食べてしまう妊婦さんが多いと助産師さんが言っていました。

こういったものばかり食べていると、妊娠中毒症や妊娠糖尿病だけでなく、食物繊維の不足で便秘にも繋がりやすいそうです。妊婦さんの便秘は、お腹の張りの原因になることもあり、胎児の負担になります。

ただ、母乳育児を選択するのであれば、授乳中はケーキや揚げ物などの油分の多いものは、母乳が詰まる原因になり、ほとんど食べられなくなります。

私も出産後は自分の誕生日ケーキすら食べられなかったものです。体重や体調が許すのであれば、たまの息抜きにケーキや揚げ物も食べておくと、後に悔いが残らないかもしれません。

太りにくい食べ物

残念ながら、「これを食べておけば太らない!」という食品はありません。ダイエットを謳った食品やお茶の中には、妊娠中には良くない成分が入っているものもあるので、避けるか、どうしても使う場合には医師に相談しましょう。

一般に太りにくいと言われているのは
・こんにゃく、海藻、ゴボウなどの食物繊維の多いもの
・干し芋やドライフルーツなどの自然素材のおやつ
・だしの効いた和食
など。

また、甘いものが食べる場合には、油分の多い洋菓子より、和菓子の方が太りにくいと言われています。

赤ちゃんの味覚は、胎児のうちに形成されるそうなので、子供の将来的の健康のためにも、妊娠中から薄味や自然な食材に気を遣うのがいいようです。

宅配食を利用すると食事制限がラクかも!!

色々と食事に関することを書いてきましたが、その全てを叶えるのは難しいですよね。出産間際まで働くお母さんもいますし、二人目の妊娠で上の子の面倒も見なければならず、調理に時間がかけられない人もいます。初産婦さんなど、栄養バランスがちゃんと摂れているか心配で悩んでしまうこともあるはずです。

些細なことで恐縮ですが、私は台所に立つとキッチンカウンターでお腹が圧迫されて苦しく、それを避けると姿勢がへっぴり腰になってしまい腰は痛いし、台所に立つのが憂鬱でした。

そのため、つわりを理由にしては度々外食をしていたのですが、外食って味は濃いし、メニューに気を付けなければ野菜が取れないし、高カロリーなのも気になりますよね。

食べたあとで体重の増加が気になったり、妊娠中の体に合わなかったのか吐いてしまったこともありました。今思えば後悔しきりです。

同じような体験を、現在進行形でされている方はいらっしゃいませんか?そんな方は、宅配食を利用すると家事や食事制限が楽になるかもしれません。

宅配食を提供する会社では管理栄養士が献立を作っていますから、宅配食のお弁当は栄養満点!塩分や糖質のバランスに配慮されているので、妊娠中毒症や太り過ぎの心配もありません。

なにより妊娠中に誰もが頭を悩ませる栄養バランスについて、自分で考えなくていいのは画期的です。
調理も湯せんや電子レンジで解凍するだけです。

つわりで食べ物の匂いが辛い時は、真空パックのものを選ぶと、調理中の匂いを最小限に抑えられます。

また、冷凍庫で長持ちしますから、好きな時に活用できるのもうれしいところ。急な外食や、自分でご飯を作りたくなった時でも、宅配食なら無駄になりません。そのうえ、後片付けも楽です。

なんといいこと尽くめなのでしょか。もっと早く宅配食を知っておけば、私の妊婦ライフも間違いなく変わったはずです。

お値段も外食するよりは安く済みます。三人目を考えることがあれば、私は迷わず宅配食を利用します!初回利用は送料無料のサービスや、お試しキャンペーンなども利用すると良いですね。興味がある方は資料請求もできますよ!

妊娠中に摂取しておきたい栄養素

鉄分

妊娠中のお母さんの体では、赤ちゃんとお母さんの二人分の栄養と酸素を体中に運ぶため、多くの血液が作られます。

また、胎児はお母さんよりも優先的に鉄分を吸収しますので、お母さんの体は貧血になりやすくなるそうです。

母乳は血液から作られますから、お母さんの貧血は、出産後の母乳不足の原因にもなります。鉄分の多い食品は、赤身の肉や魚、納豆などの大豆製品、海苔などです。鉄分が強化された牛乳や、チーズ、ヨーグルトなども多く販売されています。

カルシウム

出産すると歯がボロボロになる、という噂を聞いたことはありませんか?
出産と歯の関係は証明されていませんが、骨粗しょう症と出産の関係性は否定できません。妊娠中、お母さんがカルシウムの摂取を怠っても、よほどのことがない限り赤ちゃんの体を作るのに必要なカルシウムは供給され続けます。

なんとこれ、お母さんの骨を溶かして、そこからカルシウムを補給します。赤ちゃんのためとはいえ、なんとも恐ろしい事だとは思いませんか?しかも母乳の生産に必要なカルシウムも同様で、食事から補えなければお母さんの骨から供給されるそうです。

妊娠中の推奨摂取量は1日650mg。
子供のためだけでなく、お母さん自身の将来の健康のためにも、カルシウムは食事から摂れるように気を付けましょう。

乳製品や大豆製品、海苔などの海藻類、煮干しやイリコなどの小魚、小松菜などに豊富に含まれています。

葉酸

葉酸は1941年に発見された比較的新しい栄養素です。葉酸が不足すると先天性奇形である神経管閉鎖障害や、無脳児の発生リスクが上がることが分かり、一気に妊婦さんに必要な栄養素として注目されるようになりました。

もともと貧血の予防に効果的な栄養だという知識しかなかったのですが、妊婦健診でも葉酸の重要性を説かれ、慌ててほうれん草を買いに走った覚えがあります。レバーや緑黄色野菜、果物などに多く含まれています。

葉酸はサプリメントの方が効率的!!

葉酸とは

不足すると奇形や流産、死産のリスクが上がると言われる葉酸とは、どのような栄養素なのでしょうか。葉酸は細胞分裂の活発な妊活中~妊娠初期に特に重要な栄養素だと言われています。

しかし、妊娠期間を通して赤ちゃんの体の中では細胞分裂が繰り返されており、妊娠期間中の葉酸必要量は通常時の2倍にあたる480㎍とも言われています。しかも葉酸は体内に蓄えられないため、毎日摂取しなければなりません。

葉酸の必要量の目安

葉酸が多く含まれていると言われる、ほうれん草でもその含有量は100gあたり110㎍。妊娠中の必要量を維持しようとすると、ほうれん草4束を毎日食べなければならない計算になります。

葉酸の摂取にサプリメントが効率的な理由

実は食品に含まれる葉酸には難点があります。それは吸収率が悪いことです。

水や熱に弱く、体内に吸収される頃には、食材に含まれる葉酸の50%程度まで減ってしまうそうです。
つまり1日に4束もの、ほうれん草を食べたとしても、必要な葉酸の量には足りないのです。

妊娠中、特に妊娠初期のつわりの時期など、緑黄色野菜ばかりそんなに大量にたべられませんよね。

また、葉酸が多いと言われるレバーにも欠点があります。それはレバーに含まれる脂溶性ビタミン、ビタミンAやビタミンDです。

この脂溶性ビタミンは体内にとどまりやすく、体内に多く蓄積されると、赤ちゃんに何らかの障害が発生するリスクが高まると言われています。

レバーは貧血予防や葉酸摂取のために、たまに食べるのなら体にいいのですが、妊娠中はあまり頻繁には食べないほうがいいとされています。

このように、葉酸は妊娠中に重要でありながら、必要量を摂取するのが難しい栄養素です。

つわりが酷く、食べては吐くを繰り返していた私は、迷わず効率的なサプリメントを選んでいました。
手軽に飲めて、吸収率がいいという安心感もあり、とても重宝しました。